自民、県内選挙区立て直し・・・
空席の支部長選び難航
県連三役辞職、県議会会派分裂…
地元慎重、公募模索も
今夏の衆院選県内8小選挙区で全敗した自民党。政権奪還に向け選挙態勢の立て直しが急がれる中、次の衆院選で公認候補が有力となる選挙区支部長選びが難航している。
支部長は全選挙区とも現職衆院議員が務めていたが、落選や政界引退で空席に。8区は比例復活の塩谷立氏(59)が就任し、党本部が定めた「惜敗率70%以上で65歳以下」の基準でこのほど1区に上川陽子氏(56)、4区に望月義夫氏(62)を内定。残る5選挙区は県連三役辞職と県議団分裂のあおりを受けて選考作業は遅れ、公募の動きも出てきた。
▼「早期に後継者を」
柳沢伯夫氏(74)の後任を選ぶ3区支部長は公募し、選考委員会を設置して決定する方針が固まった。関係者によると、候補者の条件として旧市町村ごとの支部や複数の市町議員の推薦が必要とされるなど「すぐに選対を組める体制と実績」が重視され、候補者の顔触れは限られるとの見方が大勢だ。
5区も斉藤斗志二氏(64)の政界引退で公募が有力だが、機関決定には至っていない。5区幹事長の遠藤栄県議は「早期の後継者決定が理想」とした上で「党本部から指示がなく、県レベルの体制も整っていない。勝つための体制づくりにめどが立たない」という。
6区は倉田雅年氏(70)が支部長再任に意欲をみせていたが、11月の駿豆広域の党支部会合で、党本部が示した年齢条件などの基準に触れ「もう難しいだろう」との見通しを示したとされる。新支部長の選任は公募の意見が挙がっているが「6区は地域支部が多く難しい。本気で応募する人がいるのか」(沼津市議)との懸念も強い。
▼身動き取れず
7区は元自民の無所属城内実氏(44)に敗れた片山さつき氏(50)の処遇が焦点。片山氏は地元で政治活動を続けているが、党浜松市浜松支部の幹部は「党本部や県連の指示があるまで行動を起こす考えはない。公募なり、何か具体的な話があれば対応するが、それまで静観する」と説明。「(城内氏が)自民に復党すると思っていた党員も多い。動けない」(同支部関係者)、「党を出た城内氏が支部長になれば党が割れてしまう」(同)などの声が交錯する。
2区は10月に島田市内で開いた党市町支部長会議で支部長の人選を話し合ったが、結論は出なかった。党本部が支部長選考基準を「惜敗率60%以上、65歳以下」に緩和したことで、原田令嗣氏(57)が新たに条件を満たした。原田氏を内定案に加えた党本部は30日までに同意するか否かの回答を支部に求めているが、2区支部幹事長の大石哲司県議は「大事な問題であり、地元としてただちに決められる段階ではない」と慎重な姿勢だ。
(静新平成21年11月29日(日)朝刊)
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